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不動産が負の遺産となる日

日本社会全体の少子化の流れもあり、古い不動産はもはや著しく需要が減っています。

 

かつて大都市近郊にニュータウンとして開発された新興住宅地では子供たちが独立して高齢化が進み、人口減少によって周辺の商店が閉店したりバスや鉄道の路線が減ったり廃線になるなど利便性が悪くなり、そのために新規の住人が増えずに不動産としての価値も減ってしまう負のスパイラルに入り込んでしまうケースは決して珍しくありません。

 

高齢化率が50%を超えた高齢住宅地や高齢マンションなどは日本中に多数点在していて、これらの不動産が相続などで子ども世代に受け継がれても需要が拡大する見込みは非常に低く、売ることも出来ずに固定資産税や管理費だけを払い続ける「負の遺産」となってしまうのが実情です。

 

また昨今クローズアップされている空き家問題でも、日本全国で約820万戸の居住者不在の住宅があるそうで、耐震基準を満たしていなかったり建物の老朽化などで、人が移動した後に誰も住まなくなった住宅も多いのは想像に難くありません。

 

2016年には空き家対策特別措置法が施行され、管理が不十分で倒壊の危険があったり保安上の問題や不衛生で問題がある空き家は「特定空き家」に指定されて市町村が空き家対策を行えるようになるなど、ますます空き家を持っているリスクが高くなりました。

 

これから終活に入る世代は、日本の高度成長期を目の当たりにしている影響で不動産を資産として所有するのが当然だったので、子供たちに一戸建てやマンションを残してあげようと頑張ってきたのですが、残念ながら上記のような状況では一部の立地の良い不動産以外はマイナスの資産となる可能性が高いのです。

 

子供や孫に負の遺産を残さないよう、自分が元気なうちから所有している不動産の評価をチェックして、管理や相続や処分について家族と相談しておくことが非常に大切です。


中古マンションは負債になり得る

親が亡くなって中古マンションを相続したけれど自分はすでに住宅を持っていて住む予定がないのは決して珍しいケースではありませんが、この「よくあるケース」で不動産相続が大きな負担となってしまう例が増えています。

 

住む予定のない実家マンションを売りに出しても、よほど立地が良くなければ簡単には売れません。

 

駅から近いマンションなら安い価格なら売れないこともありませんが、旧耐震基準の古いマンションだったり、エレベーターがなくて3階以上だったり、近所に築年数の浅い売りマンションが多数あったりすれば、なかなか買い手が見つかりません。

 

不動産会社に売却を依頼しても、希望価格どころか問い合わせも内覧もなく1年以上そのままの中古マンションも多いそうです。

 

売れないなら賃貸に出そうと思っても、内装をリフォームするだけで百万円以上かかることも多く、しかもリフォームしたからと言って借り手が現れるとは限らず、リフォームにかけたお金がいつ回収されるかも分かりません。

 

それどころか、中古マンションは持っているだけでも管理費や修繕積立費用がかかるので、売れない・貸せないとなればマイナスが増えていくだけです。

 

親から相続したのは中古マンションなはずなのに、まるで借金を相続してしまったかのような錯覚に陥るのは、どうやらレアケースではないようです。


10万円でも売れないリゾートマンション

バブル時代に高級車や別荘、リゾートマンションを購入した世代の子どもたちが不動産の相続で困惑するケースが増えているそうです。

 

たとえば、何度かメディアなどで取り上げられたのでご存知の方もいるかも知れませんが、東京駅から新幹線で1時間半、スキー場まで徒歩10分の好立地のリゾートマンションが価格10万円で売りに出されているのに買い手がつかない例があります。

 

大手建設メーカーが建てた立派なマンションで、たったの10万円なら年に何度もスキーに行く方であればホテル代よりも安く、またスキーの道具を部屋に置いておけば東京から手ぶらで行くことも出来て悪くない選択のようにも思えるのですが、一向に売れないのです。

 

なぜなら、言うまでもなく不動産を所有すれば固定資産税がかかりますし、マンションなら管理費や修繕費などもかかるので、10万円を払っても次から次へと支出が発生し、安く買えたどころか赤字になってしまうからです。

 

このリゾートマンションの場合は、東京から比較的近くて日帰りもできる距離なのが仇となり、また周辺のホテルがバブル時よりもずっとリーズナブルな価格で利用できるので、マンションを所有するメリットが少なくなりました。

 

日ごろ不在のマンションにスキー道具を置いておいたせいでカビが生えたり、また経年劣化もあるので利用当日になって不具合に気づくなど、それならスキーに行く都度東京から現地に送った方が良いのは明白です。